HDVを1年間積み立ててみた
以前、「SPYDを1年間積み立ててみた」という記事を書きましたが、今回はそれのHDV版です。
Contents
高配当ETF HDV
HDVとは?
まず、HDVとは名称を「iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF」といい、BlackRock社がが出している上場投資信託(ETF)です。
名称 | iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF |
ティッカー | HDV |
設定日 | 2011年3月29日 |
ベンチマーク | モーニングスター配当フォーカス指数 |
総経費率 | 0.08% |
分配頻度 | 四半期毎 |
SPYDと同じようにアクティブファンドのように見えますが、ベンチマークに連動するインデックスファンドになります。そのため経費率は「0.08%」という激安になっています。
HDVの特徴は?
やはり高配当ETFと呼ばれるため、その配当の高さがその特徴になると思います。
組み入れ銘柄 | 75 |
ファンドの配当利回り(2021年4月30日時点) | 3.70% |
3.7%という利回りは魅力的ですね。SPYDよりは下回りますが、その高い利回りはかなり魅力的ですよね。
組み入れ銘柄は、財務の健全性が高く、かつ、平均以上に配当を持続的に出している75の銘柄で構成されています。
HDVを1年間積み立ててみた
1年間の購入履歴
2020年6月からHDVの積み立てをはじめました。毎月5万を上限に、2021年1月からは5万5千円を上限に、買い付けするように設定しました。
約定日 | 口数 | 単価(USD) | 支払総額 |
2020/06/16 | 4 | 80.04USD | 34,615円 |
2020/07/16 | 4 | 83.44USD | 35,961円 |
2020/08/18 | 4 | 85.58USD | 36,475円 |
2020/09/16 | 4 | 83.32USD | 35,364円 |
2020/10/16 | 4 | 81.31USD | 34,493円 |
2020/11/17 | 4 | 86.85USD | 36,562円 |
2020/12/16 | 4 | 88.49USD | 36,968円 |
2021/01/18 | 5 | 89.89USD | 47,009円 |
2021/02/17 | 4 | 90.44USD | 38,684円 |
2021/03/16 | 4 | 95.31USD | 41,946円 |
2021/04/06 | 1 | 95.83USD | (配当金再投資) |
2021/04/16 | 4 | 95.88USD | 42,032円 |
2021/05/18 | 4 | 99.28USD | 43,686円 |
合計 | 50 | 463,795円 |
1年間で12回積み立て購入、プラス、配当金で1回だけ1口購入しています。
価格自体右肩上がりですが、単価が高めということと予算が5万5千円ということもあり、いわゆる「ドルコスト平均法」が使えていません。すなわち、『安いときに多く買って、高いときには少なくする』みたいな戦法が全然、できていません。口数はほ4固定となっています。
1年間の損益履歴
損益の履歴は以下の通りになります。
年月 | 支払総額 | 評価額(一部推定額) | 損益(額) | 損益(%) |
2020/6/16 | 34,615 | *34,612 | -3 | -0.01% |
2020/7/16 | 70,576 | *71,919 | 1,343 | 1.90% |
2020/8/18 | 107,051 | *109,423 | 2,372 | 2.22% |
2020/9/16 | 142,415 | *141,444 | -971 | -0.68% |
2020/10/16 | 176,908 | *172,459 | -4,449 | -2.52% |
2020/11/17 | 213,470 | 216,124 | 2,654 | 1.24% |
2020/12/16 | 250,438 | 253,674 | 3,236 | 1.29% |
2021/1/18 | 297,447 | 298,830 | 1,383 | 0.46% |
2021/2/17 | 336,131 | 351,718 | 15,587 | 4.64% |
2021/3/16 | 378,077 | 431,105 | 53,028 | 14.03% |
2021/4/6 | 378,077 | 442,815 | 64,738 | 17.12% |
2021/4/16 | 420,109 | 478,622 | 58,513 | 13.93% |
2021/5/18 | 463,795 | 539,157 | 75,362 | 16.25% |
*(アスタリスク)がついているのは、当時のドル円レートが正確にはわからないため、購入時支払い額(円)支払額(ドル)との割合で算出した推定レートから算出しています。
現状、2021年5月30日現在、損益はプラスの16.25%になっています。
1年間の振り返り
2020年6月~2021年2月
2020年6月から積立購入を始めたのですが、ずっとレンジ内で価格が動き、損益はトントン。大きく損を出すことはありませんでしたが、一方で、大きくプラスになることもありませんでした。
2020年11月の大統領選後大きく、株価は上がりましたが、HDVは少し上昇しましたが、わたしの損益が大きく改善することもなく、それが2021年2月くらいまで続くことになりました。
2021年3月~
トレンドが変わったのは今年の3月でした。長期金利が上昇し、インフレ懸念もでてきてからでした。
株式市場、特に、グロース株関連は、大きく下落してしまいました。
ですが、HDVやSPYDなどのバリュー株は逆に上がっていきました。わたしの損益も急激ではありませんが、徐々に改善して、現在では15%を超えるところまで来ました。
1年間HDVを積み立てて思ったこと
良かったと思える点
HDVを積み立て購入してよかったと思える点は、まず、セクター分散です。損益が向上したのは、今年の3月からでした。市場が動揺して、グロース株が下げているにも関わらず、ワクチンが普及しだし、日常が戻りつつある中、金融は不動産、エネルギーが多い、バリュー株は値をあげました。
昨年あまりにもグロース株が好調で、多くの人がグロースに投資したのではないでしょうか。
一方で愚直にバリュー株が多い高配当ETFに投資していたら、短期的にはあまりよくありませんでしたが、長期的にはようやく利益が出てきました。
米国株といっても「バリュー株」「グロース株」などさまさまなセクターがある訳で、一つのセクター・分野に集中しないほうが良いのかもしれません。そういう点で、HDVなどの高配当ETFへ投資する意味はあるのではないでしょうか。
よくなかったと思える点
「悪い点」とまでは言いませんが、よくなかった点もありいます。
一つは、「購入単価が高め」という点です。SPYDは単価が30ドル近辺で、HDVは95~100ドル近辺です。私の月額予算は55,000円で、ドルだと500ドル程度です。HDVの場合、価格が上がろうが、下がろうが、購入する口数がほぼ「4口」固定で、価格が下がったときにでも、たくさん買うことができません。
一方SPYDは価格が低めなので口数を調整できます。
さらに配当再投資でも同じことが言え、HDVは配当再投資、1回しかできていません。それは高めの単価によるためです。配当再投資およびドルコスト平均法を有効に使えるのはSPYDだと思いました。
まぁ、いろいろありますが、これからも定期積立していく予定です。